褒めることは本当に正解?ほめ上手を目指さなくていい人間関係の話
「ほめ上手になろう」
そんな言葉を耳にすることがあります。
職場でも、家庭でも、学校でも、
褒めることはポジティブな
コミュニケーションだとされています。
けれど実際には、
良かれと思ってかけた言葉が、
どこか距離を生んでしまうこともあります。
褒めることは、
本当にいつも、相手に喜ばれているのでしょうか。
この記事では、
人との距離を縮めようとして使った「ほめる」という行為が、
どんなふうに人間関係に影響しているのかを整理していきます。
褒め言葉は関係性で受け取られる|立場と距離が影響する理由
褒め言葉は、
内容だけで決まるものではありません。
- 誰から言われたのか
- どんな立場で言われたのか
- どんな距離感の相手なのか
同じ言葉でも、
どんな関係性の中で使われたかによって、
受け取られ方は大きく変わります。
たとえば、関係性によって、
相手に残りやすい印象には違いがあります。
力関係がはっきりしている場合
(上司・先輩・影響力のある相手に対して、
関係を意識しながら褒めたときの印象)
- 評価されたように感じる
- 立場を意識させられる
- どう返せばいいかを考えてしまう
- 言葉そのものより、意図を探してしまう
立場を意識しなくていい関係
立場や役割を意識せず、
思ったことをそのまま返せる相手との会話では、
同じ言葉でも、
評価や駆け引きとしては受け取られにくいです。
距離がまだ定まっていない関係
- 距離を急に詰められた印象になる
- 関係の前提が合っていない感じが残る
- 安心よりも警戒が先に立つことがある
このように、
関係性の前提が違えば、
同じ言葉でも、
受け取る側にかかる負荷が変わります。
褒める代わりにできること|評価せずに気持ちを伝える方法
褒めなくても、
関係を壊さず、
気持ちを伝える方法はあります。
たとえば、
- 「ありがとうございます」
- 「助かりました」
- 「うれしかったです」
これらは評価ではなく、
感謝や気持ちをそのまま伝える言葉です。
ただし、
こうした言葉も無制限に使えばいいわけではありません。
「ありがとう」や「うれしいです」は、
影響の少ない言葉です。
それでも、
こうした言葉を重ねすぎると、
気持ちを伝えるための言葉が、
関係を動かすための言葉に変わってしまうことがあります。
おわりに
印象をよくしようとして、
ほめ上手になろうと意識すればするほど、
褒めが相手の立場を意識させるものになったり、
距離を詰めすぎてしまったりすることがあります。
このように、褒めることには、
思っている以上にリスクが含まれる場合もあります。
だからこそ、
「ほめ上手になったほうがいい」と、
無理に頑張る必要はありません。
- 無理に褒めない
- 評価をしない
- 言葉を足しすぎない
そんな落ち着いた関わり方が、
かえって、
心地よい関係をつくってくれることもあります。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
この記事が、
「褒めなければいけない」
「うまく立ち回らなければいけない」
そんな思い込みを、
少し整理してみるきっかけになっていればうれしいです。

